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さくらメモ

こども・本・たべもの・散歩・ネタになるものもろもろ

母子手帳を「使い込む」こと|『島はぼくらと』辻村深月

「読書家」という程ではないですが、ちょこちょこと本を読んでいる私です。

好きなジャンルとか興味の対象ってなんとなく自分でも解ってるつもりなんですが、時々「本に呼ばれる」ことってあるんですよね。

妊娠中そんな場面に巡り合ったのがこの1冊。

島はぼくらと

島はぼくらと

 

2014年本屋大賞第3位!なアレです。

島はぼくらと 辻村深月||講談社BOOK倶楽部

元々この作家さんが好きで、発売当初から気になってたのですが、なかなか読む機会が無いまま過ぎていってしまい。
いつもの産婦人科へ妊婦健診に行く前、「待ち時間が長くなるだろうから」と近くの本屋さんでようやく買ったものです。

瀬戸内海の島で暮らす高校生4人が主人公となる話なのですが、この物語の中で「島で使われている母子手帳」のエピソードが出てくるのです。

彼らが暮らす島で使われている母子手帳はオリジナルで、且つ内容が充実したとても素敵なもの。
その「充実した内容」というのが「母親がたくさん書き込める」ことなのです。

シングルマザーが多い、いずれは自分の子どもが島を離れていくとわかっているからこそ、母から子へ伝えたいものがたくさんある。
そんな中で生まれた母子手帳が登場します。
(というか作中でかなりキーになるアイテムの一つです)

今まさに自分も妊娠中で、手元に我が子と自分を繋ぐ母子手帳があるわけですが、正直病院に行った記録とか、自分の状況管理にしか手帳を使っていなかった。
この物語に出てくる母子手帳ほどではないものの、(自治体にもよるでしょうが)「母親自身が思うこと・尋ねたいこと」を記載する欄が設けられてるんですが、私はこれを活用していなかった。。

この物語を読んでのち、どんな些細なことでも自分が思ったことや考えたこと、気になったことを書き残しておこう。
そして産まれてくる子どものために伝えていこう、と思い書き込みを始めました。

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ホント、大したことではないですけれど。。

 

しかし実際のところ、母子手帳ってどれくらい活用されてるものだろうか?

今でこそ自分も「母」となった身ですけど、それまでは「学校の宿題」とか「自分が病気や予防接種をやったかどうか」ぐらいしか登場する機会がなかった母子手帳

旦那に至っては、「そこまで気にしたことない」ぐらいな勢い。

そんなことを思いつつ自分の母親とも話してたんですけど、自分の子どもが女の子であれば、後々出産する時のことを考えて、自分の母子手帳を渡してあれこれ話をするだろうけど、男の子だと自分の身体や小さい頃について話をする機会はなさそうだよね、と。

特に大人になる手前だと、照れもあって「母子手帳開いて当時のことを語る」なんてことはなかなか出来ないでしょうし。

そんな中、『島はぼくらと』のストーリーの中だと、母子手帳が「親から子へ渡されるバトン」のような立ち位置で登場します。
高校を卒業したら、みんな進路がバラバラになってしまう。
島を離れる子だって出てくる。
そんな状況下で親が託すもの、それがこのアイテムなんでしょう。

妊娠が判った折、旦那の母子手帳をお義母さんに見せてもらいました。
小さかった頃はどうだったとか、この時はこんなことがあったとか話しながら。
そんな思い出話と共に、産まれてくる息子への想いを一緒に乗せていたのかもしれません。